敏感肌な方が持つ症状
1.アトピー性皮膚炎
【発症】乳幼児に発生し、12〜13歳で自然に治るとされてきたが、最近
では15〜30歳頃発症する人も増えてきている、
【原因】
①IgEの過剰生産(免疫異常)
人間の生体膜は、異なった構造の細菌(病原菌•微生物)や蛋白質を受けつけない構造になっている。自己と非自己を区別し、維持こと識別されたものを「抗原」という。
この抗原が体内に侵入するとそれを無害にする仕組みである「抗体」がつくられる。
この抗体は蛋白質の一種で「免疫グロブリン」と呼びIgAと表する。
アトピー性皮膚炎の方は、このIgAが低下している。
この分泌が低下するとアレルゲンを無害化できず、IgEという抗体が対応する。
IgEは、アレルギー反応(発疹•発赤•発痒)を起こす免疫グロブリンの一種で、Bリンパ球からつくられる。
抗原が侵入してくるとIgEがそれを排除しようと行動を起こす。
具体的には、皮膚や粘膜に存在する肥満(マスト)細胞という細胞に働きかけ、ヒスタミンなどの物質を放出させる。
IgEが人よりたくさん生産される人は、普通の人ではなんともないスギ花粉などお様々な物質に過剰に反応しアレルギー症状を起こす。
以下のような日常生活の中の様々な物質がアレルゲンとなる可能性があり、原因が特定できない奇妙な皮膚病とも言われる。
この抗体をつくりやすい体質は遺伝する。
アトピー性皮膚炎に関係するアレルゲン
動物由来 犬•猫などの毛、フケ ダニ 小鳥の羽
植物由来 スギ•ブタクサ・マツなどの花粉
食 物 小麦 米 牛乳 ごま そば 卵 エビ
微生物 ブドウ状球菌 好脂性の真菌
金 属 ニッケル クロム 金など
その他 毛染め(パラフェニレンジアミン) ゴム ホルマリン 殺菌剤
シャンプー・リンス・洗剤などに含まれる活性剤の一部 化学物質
②皮膚のバリア機能障害
⑴角質細胞間脂質の代表とも言われるセラミドが少ない
⑵角質層の水分保持に関わっているNMFの低下
⑶皮膚のPHの調節に関わっている発汗機能の低下
*したがって、乾燥型の肌質に発症しやすく、また冬季に悪化する例も多い。
⒉接触性皮膚炎(かぶれ)
皮膚に化学物質などの異物が触れることにより起こる皮膚の炎症。
⑴一時刺激性 刺激物に触れると起こり、離れると治る皮膚炎使用量や
その方法によって起こる化粧品カブレなど
⑵アレルギー性 アレルギー現象によって起こる皮膚の炎症状態原因の抗原
(アレルゲン)に触れると必ず起こる症状でかゆみや腫れを伴う。
一般的には症状が現れるのに24〜48時間かかる。
3.毛細血管透過亢進症(赤ら顔)
クープローズ 酒さ 手掌紅班
⑴炎症型…ニキビ・アトピー・皮膚ダニ
⑵脂漏型…小鼻のみぞ
⑶乾燥型…肌荒れ・はたけ・乾癬
⑷代謝不良型…肥厚した角質層(落屑層)・角質構造の乱れ
【原因】
血行不良 → 低体温
風・温度差 肥満 むくみ
ホルモンのアンバランス(女性ホルモン…毛細血管の拡張に関与)
水分代謝不良 血管壁の老化