体脂肪の量が遺伝する?ー遺伝②ー
蓄積される体脂肪の量が生まれつき設定されている?
肥満の何がどうして遺伝するのでしょうか?
マウスを使った実験で肥満遺伝子が発見されて、肥満と遺伝の議論されるようになり、
様々な説が唱えられています。
セットポイント説…脂肪が蓄積される量には、個人差があり、蓄積量は生まれつき設定
されている
体脂肪が設定されている数値より増えると遺伝子の働きで食欲が抑えられ、減ってしま
うと増やす仕組みが備わっているというわけです。
太りやすい人は高めの設定になっていると、考えられます。
エネルギー消費量の多い、少ないが遺伝する?
肥満した母親から生まれた1歳乳児の肥満度を調べると半数が肥満していました。
次に肥満乳児と、肥満していなかった乳児と痩せた母親から生まれた3タイプの乳幼児
に、3か月経った時のエネルギー消費量を調べました。
肥満した母親から生まれた肥満乳児は他のタイプより役20.7%もエネルギー消費量が少な
かったのです。
つまり生まれつき効率よくエネルギーを消費できる体質と、そうでない体質があり、効率
よく消費できない体質が肥満を招きます。
インスリンの効きかたの悪さが遺伝するという説
細胞内のPPAR-γと言う部分に生まれつき異常があると、血糖値を下げるインスリンの働き
が悪くなる(インスリン抵抗性)ことがわかっていて、これが原因で肥満を起こすと考えられる
ます。
血糖値を下げようと膵臓からインスリンが過剰に分泌されることになり、その結果脂肪の合成
が促進され、体脂肪が蓄積しやすくなるという説です。
レプチンが少なくて肥満しやすくなるという説
食欲を抑制するレピチンの効果が出る量に生まれつきさがあるという説です。
レプチンの信号を受ける視床下部の食欲中枢に遺伝的異常があるため、レプチンがたくさん分
泌されないと、食欲を抑えることができなくなり肥満してしまうというわけです。
もう一つはエネルギーの消費量が生まれつき低い体質、つまり太りやすい体質です。
”熱産生障害”問いう肥満因子の一つに関係しています。